ワラーチワークショップの両輪とは

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今、流行の兆しのワラーチワークショップ。この良いところは、ワラーチを作る時間と場所と行為をみんなで共有することで交流が深まるところにある。しかしただそれだけではみんなで集まってもんじゃ焼きをするのと大差がない。
そこに「最高のワラーチ」と「ワラーチの使い方」というモノと体験が惜しみなく共有されてこそこの醍醐味がある。作って、履いて、おしまいでは片手落ちなのだ。

ハードである最高のワラーチの開発は、現状一定の成果が上がってきている。素材の選定、道具、作り方など、かなり深く研究されてきている。
一方でワラーチの使い方をどのようにして伝えるかに関しては試行錯誤しているのが実情ではないだろうか。
せっかく楽しんで自分の手で作り上げたワラーチを十分に使いこなせないまま、走ってケガをして「自分はワラーチに向いていなかったんだ…」と諦めドロップアウトしまうことが懸念される。
ワラーチでの走り方の情報収集は、ある意味ワラーチを手に入れる以上に難しく、それを自分のものにするのはさらに困難を極めるから。ワラーチはまだまだ少数派。ただでさえ孤立しているのに、上手くいかなければ、簡単にこころ折れてしまうだろう。
このままでは、ランニングシューズ市場から薄底の裸足感覚シューズ(ベアフットシューズ)がすっかり姿を消してしまったことと同じ現象が、いま流行りつつあるワラーチにも起こりかねない。あれは道具の使い方が十分に説明されずユーザーに定着浸透せず、単なる流行の一つとして消費されてしまったことが原因の一つだった。

ワラーチというハードの開発だけでなく、ワークショップの限られた時間枠で、「ワラーチ How to run」をどんなレベルのワラーチ伝道師であっても確実に伝えプレゼンすることができるソフトの開発が急務である。この両輪が噛み合ってこそのワラーチワークショップなのだから。

以上がワラーチワークショップにて急遽、走り方講師の依頼を受け実践し痛感したことだ。

裸足スキルがそのままワラーチランのスキルにつながることをどうしたら効果的に伝えることができるのか。

誰もまだ取り組んでない新しいフォーカスの探求はいまはじまったばかりだ。