ワラーチで走るときの音の良し悪し

 

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ワラーチで走るときにペタペタ、パタパタする音が気になる。

シューズからワラーチに切り替えたとき感じる違和感の一つである。

ワラーチで走り始めたときに一番悩むポイントであったりする。

「自分のワラーチの走りはこれで大丈夫なのだろうか?」

 

薄く硬いワラーチの素材由来の音である場合、

ワラーチの紐の調整不具合によるフィット感の問題である場合、

ワラーチにうまく乗れていない場合、

走り方、足裏の接地の仕方の問題である場合など、

音の原因は様々だ。

 

いずれにしても足音を気にすることは走りを考える上でとても大切なことだ。

音色を聞き分けられるようになれば走りの上達がぐっと早まる。

調律師のように足音を整えられる、狂いや違いに気が付ける能力は、

ランナーとしての「予後」をも左右するといっても過言ではない。

足音はランニングに関する極めて重要な情報教えてくれるからだ。

 

 

まず最初に、自分の履物の「音色」を知ることが大切。

自分のワラーチを30cmの高さから地面におとしたときの音色をよく覚えておく。

この音が自分の履物固有の基礎となる音色である。

そして比較する。

走っている時の音と同じかどうか。

違うのは何か。音量か。音圧か。音色か。ノイズか。

 

次に音の成分の中に「足音」と「靴音」の2つの成分があると考えるといい。

 

 

 

30cmの高さから落とした履物の音以上の音が出なければあとは足音の成分である。 

 

 

そんなこんなで、抜き足差し足忍び足で走るその意識自体は決して悪いことではない。

しかしこの意識が過剰になると、

走りをスポイルする間違った無駄な動きになることがあるので注意が必要だ。

 

 

 

ワラーチの難しさはその形状の特殊さから思いの外、音が出やすいところにある。

その音の良し悪しの判別がつきにくいのだ。

 

そんな時、ワラーチを脱いで、裸足で走る。

その時の自分の裸足の足音と比較するのも一つの方法だ。

 

 

裸足で走りながら自分のたてる足音に耳をすまし続ける。

すると、その内こんな境地になってくる。

 

 

これは山だけでなく、マラソンなどでも同じ。

周囲のシューズランナーの暴力的な靴音に怯えるような繊細さが育ってくる。

 

 

ルナサンダルの生みの親、ベアフットテッドと駒沢公園を裸足で走った時、

彼はしきりにこんなことを言っていた。

 

 

せっかくの静寂を楽しまずに音楽を聴いて走りますか?

 

 

 

足音を調律師ながら走り、さらに音楽を聴くためには、相当ハイレベルなマルチタスクを発揮する必要がある。

 

 

 

さあ、ワラーチを履いたり脱いで裸足になったりしながら、調律ランにでかけよう。