かすみがうら裸足ランムーブメント
かすみがうらマラソンに77人の裸足ランナーが走ることになった。
一人の裸足ランナーのささやかな夢がはじまりだった。
裸足ランナー7人で走ったつくばマラソン。
7人で走ったというだけなのにあの熱狂、あの興奮。
もっとたくさんの裸足ランナーでフルマラソンを一緒に走ったなら、一体あの楽しさがどれだけ増幅するだろうか。
それは世の中を変えてしまうぐらいの革命的なパワーを放つかもしれない…
SNSで呼びかけた声に、裸足ランナーが次々に参加を表明。
瞬く間に賛同する裸足ランナーは全国に波及し、気分はどんどんシンクロして、
南は沖縄から北は福島まで、
裸足初心者から百戦錬磨まで、
多種多様なランナーがかすみがうらマラソンに集結することになった。
FB上200名弱(おそらく全員がガチの裸足ランナーではない)の参加呼びかけで70名が参加ということは、ざっくり計算で日本国内に生存する裸足ランナーのうち約40〜50%がかすみがうらに集結するという試算になる。# 4.17裸足民族大移動
— man@1/31奥むさし駅伝 (@man10000) 2015, 12月 23
裸足ランナーはえてして孤独でシャイで群れることを嫌う。
この呼びかけに賛同はしなかったけれども、
かすみがうらマラソンを裸足で走りたいというランナーや、
まったくネット上に足跡を残さない裸足ランナーなども含めれば、
最終的な裸足ランナーは限りなく100名に近くなるとも予想される。
一方で、巻き起こったこの裸足ムーブメントの強力な磁場で、
新年度の仕事等のスケジュールの見通しの立たないまま、
お祭り的な勢いでエントリーしたランナーも少なくない。
DNSのランナーもそれなりの数は出ると見込まれる。
それらを勘案してもなお50名規模の裸足ランナーが参加することは間違いないだろう。
裸足ランニング界の著名人、有力ランナーも全国からほぼオールスターキャストで揃ってきている。
裸足フルマラソンの日本記録の更新が大きく期待できるところも見どころの一つだ。
ではなぜ、今回これほどまでの多くの裸足ランナーが集まったのだろうか。
ケニアのマラソンの強さの一つに「あいつが世界記録出せたんだから俺もできる筈」というランナーを支配するメンタル面の指摘がある。
裸足フルマラソンにもこれと同じ心理がはたらいて、裸足フル、裸足ランニング初挑戦のランナーのこころを動かした。この要因は非常に大きい。裸足フルマラソンは一部の奇人変人の特殊な一芸から、トレーニングを積めば誰でも可能なことなんだと言うコペルニクス的な心理の変化。ランナーの心理にブレイクスルーが起こったのだ。
かすみがうらでミラクルが起こるかもしれない。
呼びかけでどんどん膨れ上がる賛同者に比例して、裸足ランナーがこれだけ集まれば、
「裸足キケン、アブナイ、ヤメロ」と異端者として排斥されるのではないかとの懸念が頭をもたげてきていた。
そんな中、裸足ランナー同士知恵を出し合い最終的にコンセンサスを得た見解があの裸足王子のブログに結実している。
IAAFの規則は裸足がデフォルトでシューズを片方だけ履いても両方履いても構わないというルールになっている。
このことにどれだけの裸足ランナーが勇気づけられただろうか。
よくよく考えてみれば当たり前なことなのに、現実は全く逆転してしまっている。
しかもあべこべのことが今や常識となってしまっているのが事態をより厄介にしている。
この常識をひっくり返してしまおう、「革命」を起こして。
それが「#裸足革命」とタグ付けした由来である。
度肝を抜く多くの裸足ランナーが42.195kmを元気にはつらつと完走する様を、
世間が目撃することによって裸足への世の中の見方が変化する。
そんなことが起こったらどんなに素晴らしいことだろうと夢見ている。
しかし、すでに夢のようなことが起こり始めている。
ここ数週間で裸足で走り始めて好感触を得ている報告が多数私の耳に届いている。
70余名がフルマラソンを裸足で走ることそのものよりも、70余名が裸足フルマラソンに向けて決意を持って履物を脱ぎ捨てて、真冬のこの時期に裸足で走り始め、しかも着々と成果を上げていることの方が革命的なのかもしれない。
— man@1/31奥むさし駅伝 (@man10000) 2015, 12月 26
革命は既にはじまっている。