山に夢中になるあまり、
家にこどもをおいてけぼりで、
一人で山をたのしんでいないだろうか?!
いろんな理由がある。
こどもが山に行きたがらない。
こどもが勉強や部活や習い事で忙しい。
配偶者が山が嫌いで連れて行くことに協力的でない。
自分自身の趣味としての山に没入していて、
こどもに構っている暇はない。
などなど。
言い訳はそれぞれに山ほどある。
それでも今日は声を大にして言いたい。
こどもを山に連れて行くという子育て最高のエクスペリエンスを、
もっともっと貪欲に味わってほしいということを。
自分のアクティビティーやレーススケジュールばかり優先せずに、
時には有給休暇を使ってでも、
あるいは、こどもに学校を休ませてでも、
最高のプライオリティーでもってして、
ことどたちをどんどん山に連れて行ってほしい。
最初から山を好きになるこどもは少ない。
山に翻弄され、泣きめそになるのは想定内。
そのこどもが山に親しむようになるにつれ、
山を歩き回れるようになる。
やがて走れるようになる。
いつしか自分と同等に走るようになる。
そして自分より速く遠くまで走れるようになっていく。
その過程を目のあたりすること…
その昔、われわれがまだ文明を持たず、
狩猟採集を生業にしてた頃も、
きっと、こどもを一緒に狩りに連れて行き、
その成長を目のあたりにすることが、
そのまま育児であり、こどもへの教育であったこと。
そのことを身をもって確信するに至る。
はるか昔の、
でもDNAに克明に刻まれているこの根源的な子育てのよろこびを、
眠らせたままに子育てを終えないでほしい。
せめて山を愛するトレイルランナーだけでも、
このプリミティブなよろこびを存分に味わって、
こどもたちの未来に、
山を通した絆という襷をつないでいってほしい。
こどもがいないトレイルランナーも、
甥っ子、姪っ子、友達のこどもなどなど、
もし状況がゆるされるのならば、
定期的に山に連れていって遊んであげてほしい。
そのこどもの成長発達を長いスパンで見届けて、
このプリミティブなよろこびを味わってほしい。
よい父親、母親になることはとても難しいことだが、
よいおじさん、おばさんになることはそれほど難しいことではない。
そして、
このよろこびが、
自分自身の成長進化などとは比較にならないレベルの、
強烈なよろこびを与えてくれることを、
多くの人に知ってほしい。
GO WILD!!!