裸足ランの痛み
「裸足で走ってて痛くないですか?」
裸足ランの最中に最もされる質問だ。
答えはその時々のメンタルとフィジカル
でテキトーに答えている。痛い時と痛くない時とあるのは当然だ。
裸足の痛みには2種類ある。
多くの裸足ランビギナーは、裸足でアスファルトに立つ時に感じる当たり前にあるデフォルトな刺激を「痛み」と感じてしまい、下手な走りによる本物の「痛み」と区別がつけられない。ここは細心の注意を払わなければならない。
裸足で砂利道に立ったときに、足裏に感じる刺激。慣れないと痛み、慣れていれば足ツボマッサージ。これは当たり前の刺激。そこから歩き始めたときに、シューズの悪いクセで足裏を摩擦したり、打ちつけたりする痛みの2種類だ。でもほとんどの人はこの違いを識別できない。
裸足ラン駆け出しの頃の区別できない痛みをポジティブに解釈しすぎると、ケガをし、ネガティブに解釈しすぎると、不可能と早々にギブアップしてしまう。このことが、裸足ランを必要以上に難しいものにしている。
かくしてこのような悲劇が生まれる。自分もそうだった。
ではどうしたらデフォルトの足裏刺激だけで裸足で走れるだろうか。足裏を打ち付けず摩擦させず走るにはどうしたら良いだろうか。
裸足ラン。路面がガレたら遠くを見ろ。膝を高くかかげろ大胆に。足元を見るな。接地の角度を浅くするな。
痛みを恐れて、足元の安全ばかり気にして下ばかり見ているとねこ背になって、骨盤後傾になり、ブレーキのかかった接地となり足裏の摩擦が増えてさらに痛くなる。だから路面が荒れている時ほど視線を遠くに保つ必要がある。
また、痛くならないようにとなるべく落差なく接地した方がダメージが少なそうなイメージから浅い角度で着地しがち。この動きは推進力のベクトルが大きくあるのでかえって足裏を摩擦しやすい。だからイメージとは逆に大胆なハイニーから足を地面に垂直に下ろして接地する意識を強める必要がある。
足裏が痛くなった時に良かれと思わずとる行動の逆をすればいい。アレクサンダーテクニーク的な介入が功を奏する。